千葉県・本八幡の線路沿いに、夕方になると明かりが灯る文具店「ぷんぷく堂」があります。店主の櫻井有紀さんは、雑貨店での勤務や、会社員を経て子育てがひと段落したのちに、このぷんぷく堂をオープンさせました。

お店には所狭しとさまざまな文具が並びます。櫻井さんがセレクトした珍しい鉛筆や懐かしい消しゴムのほか、櫻井さんが作ったオリジナルの商品も。もともと文具が大好きで、昭和の鉛筆を集めることが趣味だったと語る彼女。「いつか夫婦でお店を」という思いが、子育てをしている中でも徐々に大きくなっていきます。そして長女の就職を機に、ぷんぷく堂を始めました。オープン当初は前職との掛け持ちだったこともあり、お店は夕方からの営業。そのスタイルは今も変わりません。

東京出身で、結婚を機に本八幡に越してきた櫻井さん。最初は友達ができるか不安だったと振り返りますが、だんだんと子どもたちの間で「夜開いている文具店がある」と話題になり、小学校で行われる職場体験でも人気になるなど、口コミで地域に根付いていきました。

どんなに便利な世の中になっても、文具がなくなることはないと思う、と笑顔で話す櫻井さん。文具を愛する彼女が自ら選んでお店に並べる文具もまた、彼女の手によって便利さを追求するツールとしてではなく、人に愛されて大切にされる新しい道を歩み始めているのかもしれません。大好きなものを人に伝えることを第二の人生の仕事に据えた、彼女の“Life 2.0”とは?