2017年に慶應義塾大学大学院に入学した池田美樹さん。大学卒業後、約30年間の社会人生活を経て学生になりました。

大手出版社で人気女性ファッション誌や、ライフスタイル誌の編集者として働く日々は充実したものだったと語ります。しかし、50歳を目前に控え、「このままいけばあと10年か15年で会社を辞めなければならない。辞める時に次のことを考えるようでは遅いのではないか」という思いから、彼女は再び学び始めることを決意しました。

大学院では、システムデザイン・マネジメント研究科に属し、女性の活躍やこれからの社会でのあり方をテーマに研究してきました。クオリティ・オブ・ライフの質が下がると言われている人生の最後の10年間を充実したものにするためにはどうするべきかを、文系・理系両方の思考で考えていくといった課題にも挑戦。形にとらわれない課題解決に取り組んできました。大学院に入学して最初の4ヵ月は、出版社に勤めながら通っていましたが、学びの世界により打ち込みたいという思いから、会社を退職することを決意します。

インターネットも携帯電話もなかった少女時代に、等身大の女の子カルチャーがたくさん詰まった雑誌に勇気づけられたことがきっかけで、雑誌の作り手を目指した池田さん。22年間勤めていた会社を辞める時にはずいぶん悩みました、と振り返ります。それでも、新しいものを自分の中にどんどん取り入れていくという意思を持って環境を変えることを選択しました。

「大学院卒業後は、船で世界一周をすることになっています」と笑顔で語る池田さん。「やりたいことを、やりたいと思った時にやる。自分の欲望に正直に、思い切りよく生きることが自分らしい生き方です」と続ける彼女の目は、常に未来を見つめていました。