東急世田谷線の松陰神社前駅にある、「カクテルの店 バッカス」は、その地に58年立ち続ける老舗のバー。バーテンダーの飯塚徳治(いいづかとくはる)さんは御年88歳。30歳のときにバーを開いてから、今まで一人でお店を切り盛りしています。

客層は20代後半から5〜60代まで幅広いそう。「でも、私よりはみんな年下ですけどね」と笑顔で付け加えることを忘れません。お店を始めた最初の頃は、資金繰りに苦労したこともあると話します。ですが、自分が焦っているとお客さんにも伝染してしまうという思いから、なんでもないふりをして、居心地の良い空間作りをずっと続けてきました。

モットーは力を入れすぎず、メリハリをつけること。お客様のカクテルを作る時は全身全霊を注ぎ、ドリンクを提供した後は、リラックスして会話を楽しみます。「ずっと肩肘張っていたらもたないでしょ」という飯塚さんの言葉の中に、長く働き続ける秘訣が隠されていそうです。

東京で生まれ、東京で育ち、自分の慣れ親しんだ場所に根を下ろして営みを続ける飯塚さんの、大切にしている思いとは?